■ 以下は 2016/5/17 のツイッターの投稿に基いています。
絵を JPEG で圧縮したら、目立たないように敷いたグラデーションが汚い階段状になって目立ってしまう(バンディング)。ただ階段になるならまだしも、ノコギリ歯のように明暗が交互に現れて見える。離散的な RGB と離散的な YCbCr(輝度・色差)との変換で誤差が出るとかかな…。
色々と実験した結果、個々のグラデーション自体にうまい具合にスクリーントーンを混ぜてやると大分綺麗になる。しかしこれは一々手間が掛かる。全体にスクリーントーンを被せてから、各部分の影響量を調整するような方法は取れないかな。
元の状態(RGB の各チャンネル八ビット)で見ても、グラデーションを滑らかに表現し切れてない部分はある。これが JPEG‐化して悪化するのは、要するに実効的な階調数が 256 よりも乏しくなっているわけだ。となるとまあスクリーントーン(ディザリング)に頼るのは自然な対処。
やっと出来た。結局、縞の発生する要素を個別に網点化して対処した。
ノラたまトリオが水飲み台にいる絵をさっき pixiv に載せました。ツイッターに載せたのと比べて、ユラノの手の赤い部分を広くしたり、とくまるの後頭部の照らされ方を整えたり、流水の光り方や草の茂り方ちょっと変えたりをしました。http://pixiv.net/i/56929451
JPEG で出力するとグラデーションが汚くなる件、白黒のグラデに白黒の網点を「オーバーレイ」で合成すれば何とかごまかせました。一枚目は本来の色。二枚目は違いが分かりやすいように明るく補正した。
目立っちゃいけない物を目立たないようにする努力なので、これ自体で人が喜んだりはしない。しかしここで努力しないと、ユラノでなく謎の縞に視線を取られてしまう。
レイヤー合成モード「オーバーレイ」は、下レイヤーが黒ければ何を重ねても黒いまま、下レイヤーが白ければ何を重ねても白いままで、下レイヤーの中輝度部分にだけ上レイヤーの色が影響するので、グラデの中間色にだけ網点を乗せて段差を散らしたいという今回の目的に適うわけです。